とある飛空士への追憶
2008年8月20日 読書
次期皇妃を水上偵察機の後席に乗せ、中央海を単機敵中翔破せよ
最近ラノベ読んでないなーってことで今年上半期でやたら評判の高かったこの本を購入。
うーん困った。
海を挟んだ戦争状態の2大国で戦地に取り残された皇子の婚約者を、敵の勢力圏内の1万2千キロという長大な距離を翔破し本国に送り届けるというのが基本的なストーリー。
内容は身分違いの恋+空戦もので、話自体は王道ストレートで特にひねりもないのでじゃあつまらないんですかって言われるといえいえそんなことは全くなくこれが実に面白いんでございますとしか言いようがないのだけど、ならどういう感じなんですかといわれるとネタバレ領域にどうしても深く踏み込まざるを得ない。
だって話はベタなんで、そのベタな内容をいかに書ききったかで面白さが決まるわけで。
そりゃ二人の徐々に序盤に説明される絶望的な身分の違いを超えて惹かれ合っていく様と次第に近づいてくる避けられない別れに対する心情描写がいいとか、空戦シーンのドッグファイト描写が手に汗握るとか当たり障りのないことで済ませてもいいのだけど、ラストシーンの感動とあえて読者に想像の余地を残した余韻、最終的に取った二人の選択にこの終わり方がベストだとわかっていてもやっぱり・・・という思いとかいろんなことが交錯してしまい、そんなお茶濁しでいいのか、でもネタバレは出来るだけしたくない(あくまで個人的なポリシー)なんて煩悶してしまう。
いや、単に自分の感想を書く能力が低いだけなんですけどね。
語彙や表現力が足りないのは勿論、作品を語る上で適切な部分を引用する能力がないなーと実感。
感想サイトとかを見るとその辺が上手い人の感想はやっぱり違う。
世界設定の説明がやや不十分だとか序盤がちょっと退屈気味とかはあるのだけど、基本的に二人の物語なので描写される世界が狭いのは仕方ないし、中盤以降は空戦に二人の心情にぐいぐい読ませてくれるので思わず徹夜気味で読んでしまったし。
ラストのネタバレにどうしても踏み込まないとこの作品最大の魅力を説明できないので書いちゃうけど、ラストの別れのシーンで最後にみせたサンタ・クルスの「ダンス」は描写のうまさも手伝って、別れのシーンを非常に美しく、そして切なく書けていて涙が出そうになった。
そのシーンを見た後で表紙を見返して納得。
こんなシーンを見せられては、ご都合主義でもいいから安易なハッピーエンドでも・・・と思わされた時点で作者の手のひらの上。
これが最上の終わり方だと思いつつもifを思わずにはいられない、その時点でこの物語は自分にとって素晴らしいものになりました。
あ、イラストは表紙は読み終わってから素晴らしいと思ったけど、その他は個人的に微妙でした。
最近ラノベ読んでないなーってことで今年上半期でやたら評判の高かったこの本を購入。
うーん困った。
海を挟んだ戦争状態の2大国で戦地に取り残された皇子の婚約者を、敵の勢力圏内の1万2千キロという長大な距離を翔破し本国に送り届けるというのが基本的なストーリー。
内容は身分違いの恋+空戦もので、話自体は王道ストレートで特にひねりもないのでじゃあつまらないんですかって言われるといえいえそんなことは全くなくこれが実に面白いんでございますとしか言いようがないのだけど、ならどういう感じなんですかといわれるとネタバレ領域にどうしても深く踏み込まざるを得ない。
だって話はベタなんで、そのベタな内容をいかに書ききったかで面白さが決まるわけで。
そりゃ二人の徐々に序盤に説明される絶望的な身分の違いを超えて惹かれ合っていく様と次第に近づいてくる避けられない別れに対する心情描写がいいとか、空戦シーンのドッグファイト描写が手に汗握るとか当たり障りのないことで済ませてもいいのだけど、ラストシーンの感動とあえて読者に想像の余地を残した余韻、最終的に取った二人の選択にこの終わり方がベストだとわかっていてもやっぱり・・・という思いとかいろんなことが交錯してしまい、そんなお茶濁しでいいのか、でもネタバレは出来るだけしたくない(あくまで個人的なポリシー)なんて煩悶してしまう。
いや、単に自分の感想を書く能力が低いだけなんですけどね。
語彙や表現力が足りないのは勿論、作品を語る上で適切な部分を引用する能力がないなーと実感。
感想サイトとかを見るとその辺が上手い人の感想はやっぱり違う。
世界設定の説明がやや不十分だとか序盤がちょっと退屈気味とかはあるのだけど、基本的に二人の物語なので描写される世界が狭いのは仕方ないし、中盤以降は空戦に二人の心情にぐいぐい読ませてくれるので思わず徹夜気味で読んでしまったし。
ラストのネタバレにどうしても踏み込まないとこの作品最大の魅力を説明できないので書いちゃうけど、ラストの別れのシーンで最後にみせたサンタ・クルスの「ダンス」は描写のうまさも手伝って、別れのシーンを非常に美しく、そして切なく書けていて涙が出そうになった。
そのシーンを見た後で表紙を見返して納得。
こんなシーンを見せられては、ご都合主義でもいいから安易なハッピーエンドでも・・・と思わされた時点で作者の手のひらの上。
これが最上の終わり方だと思いつつもifを思わずにはいられない、その時点でこの物語は自分にとって素晴らしいものになりました。
あ、イラストは表紙は読み終わってから素晴らしいと思ったけど、その他は個人的に微妙でした。
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