高度2万メートルで二つの航空事故が立て続けに起こる。
その後、子供達はある物体を見つける。
大人達は2万メートルにある秘密に気づく。
子供達はその物体が知的生命体であることがわかる。
大人達は2万メートルに潜む秘密が巨大な生命体であり、事故の原因であることが分かる。
高度2万メートルに存在する「それ」と人類との遭遇により人類は決定的な転機を迎える。
子供達が見つけたそれと2万メートルに存在する生命体との関係がリンクする事により、事態は大人達だけでなく子供達の方も動き出す。


未知との遭遇的SFといえばいいんでしょうかこれ。
しかしSF的な要素がメインではあるものの、軸となってるのは恨みようのない被害への葛藤や子供達の成長であり、大人達が役割をしっかり果たすかっこよさであり、老人の包容力であり、人間をしっかり書けているところである。
子供達と大人達双方で未知との生物とのコンタクトが描かれ、集団という概念がないことと知能は高いが無知が故の会話の成り立たなさをなんとかしようとする大人達の会話はそれだけで面白いし、子供達の自己が成長してないが故に対応を間違い、悔やんでいく葛藤は読ませてくれる。
人はどうしたって間違う。じゃあ間違ったらどうすればいいのか、それに対する老人の答えが実に心に響いた。

未知の生命体との交流ものとしても面白いし、懸命に役割を果たす大人達と生命体を通しての子供達の成長物語としてもとてもよい作品でした。
ついでに大人達のラブコメが入ってる点はこの作者の独壇場ですね。
図書館戦争シリーズ読んでないけどそういう評判なので。

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SRO

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