バラバラに書こうかと思ったけど基本的にやってることは変わりないので2冊まとめて。
構造はトリック部分に力を入れている短編ミステリ。
事件が発生して、よくある事件かとおもいきや、そこに妙な部分が介在している、もう少し言い方を変えればオカルトじみたものが見え隠れして事件を歯切れの悪いものにしている。
そんな事件にを前にして妙な部分に納得がいかない末に草薙刑事は大学時代の友人、物理学者の湯川助教授を訪れる。
湯川がその科学知識を用いて不思議な現象を解明していくと、ありふれた事件と思われたものが全く異なった様相を示していく……

大体こんな感じで各話進んで行きます。
フジ系テレビドラマ「ガリレオ」原作としても有名ですね。あっちは湯川の相方が草薙刑事じゃなくて柴咲コウ演じる内海になってますが。
気の利いた台詞とかアクの強いキャラとかは抑えられていて(主役の湯川さえも少々特異な程度)その分文章の読みやすさも手伝って、謎解きにすんなり入りやすい感じです。
謎解きに科学を用いて不思議現象を解明していく様は湯川の説明を聞いてもさっぱりわからなくて、まさに話を聞かされる草薙刑事の気分です。
しかし細かいことが分からなくても解明している鮮やかさは分かるし、それ以上に特筆すべきなのは現象が解明されることにより、事件の様相が一変する様でしょう。
トリックそのものよりもトリックの解明により、ありふれた(と思われた)事件が瞬く間に一変して真相が明らかになるという、事件の真相解明の魅せ方が見事。
それにしても湯川は毎回草薙相手に歓迎の儀式とばかりに科学実験を用意して出迎えてますがいちいち用意してるんでしょうか?w

次は続編で直木賞作の「容疑者Xの献身」に取りかかろうと思います。
こっちは長編なんだよな。

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SRO

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