レイトショーから帰宅して一休みしたので寝る前にカキコ。

エンディング、と言うか最後の10分ぐらいの流れを見て、「え??????」と言う感想しか浮かんでこなかった。
説明描写が不足しすぎて投げっぱなしジャーマンにしか思えなかったので、家に帰ってから原作のあらすじを見て、多少は理解したけど、なんだかなぁ・・・

その本筋については後にするとして、映像と音楽に関してはかなりいい。レシプロ的なギミックのある飛行船は個人的に大好きだし、音楽も特にメインテーマと小田和正の主題歌は非常に素晴らしい。

で、本筋。今回はネタバレありでいきますよー。
主人公のグスコーブドリは森の中で家族と幸せに暮らしていたが、冷害と飢饉により、父が、次いで母が去り、妹は謎の男に攫われ、孤独の身となる。
ここまではwikiに書いてある原作のあらすじと同じなんだけど、自分は原作を映画鑑賞後に青空文庫でさらっとしか読んだことが無いので確証は無いが、かなりのアレンジが加えられている。
ファンタジーな描写が加えられ、虚実を織り交ぜて物語が展開し、それが逆に終盤の説明不足につながってるなぁと思った。
妹を攫ったのが悪魔的な存在にされていて、それが存在する世界と現実の世界をグスコーブドリは自分の意思と関係なく行き来するのだが、これは本当に必要だったのだろうか。
この物語は単純に見れば最終的には自己犠牲の物語になるのだけど、原作では冷害を救うために火山を爆発させる、そのためにには最低でも1人は火山に残らなければならない。そしてブドリが火山に残り、イーハトーブは救われる、と言う話らしいのだが、この映画ではブドリが犠牲になるという点では一緒なものの、なんとか冷害を救いたいと願うブドリの元に、妹を攫った存在が現れ、ブドリの意思を確認した後ブドリを火山に連れて行く、と言う描写だけで後は冷害が治まっておしまい、というなんだこりゃ的展開で終わるのである。

原作では妹と再会するらしいのだがそれもないし、たまに挟まれる夢ともつかぬ虚の世界と妹を攫った存在が意味ありげなようでほとんど肩すかしだし、ぶっちゃけこのように改編した意図が読めない。
宮沢賢治の自伝的な部分もある作品だから、もっと深く想像して見ると何か見えてくるのかもしれないが、初見さんに非常に優しくない作品なので個人的にはきつかったっつーかストーリーだけ見れば駄作。
でも音楽と映像に関してはかなりよく出来ているのでトータルで見れば悪くは無かったけど。

考察好きにはいいかもしれないけど、余り頭を使わずに見たい自分には向いてなかった作品でした。

最後にどうでもいいことだけど、他のキャラクターと比べて、グスコーブドリの表情がキャラデザインの問題もあるけどほとんど変わらないので、読み取るのにかなり苦労した。台詞が無ければ分からない場面が多すぎる。

コメント

絆創膏
絆創膏
2012年7月11日23:10

>ひ
OPの楽しさは至高。話の内容は知りません(ぇ

SRO
2012年7月14日9:56

>アベカンさん
OPはいいと思いました(小波間
SRO

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